日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年10月10日話す力をつけるには話すのが一番効果的!

★対面で人と接することは大切


新型コロナウイルスの感染拡大により在宅勤務が増え、会議もオンラインが主流になるなど、職場のメンバーと直接顔を合わせて話す機会はめっきり少なくなりました。特に2020年以降に入社した人はオンラインなどでつながっている人だけと面識があり、他のメンバーと接することがないのでなかなか職場にも慣れないようです。そうしたことから昨今、対面の重要性が見直されている傾向が見られますが、私もそうした動きには賛成です。特にコミュニケーション力を磨いたり、あがり症を克服したりする上で定期的に人と顔を合わせたり、人前で話したりすることはとても大切だと思っています。




★話す場を持つことのメリット


日本話し方センターのベーシックコース2日間集中セミナーでは2分間のスピーチ実習をしています。多くの受講生は、そのスピーチの「ネタ」探しに毎回とても苦労しています。確かに、受講期間中は2週間毎にスピーチを作らねばなりませんので大変だと思います。しかし、あえて人前で話す機会があることはコミュニケーション能力を向上させたり、あがり症を克服したりする上でとても重要なことなのです。



◎情報を集めて考える習慣がつく

私たちは日常、新聞やテレビ、インターネットなどから様々な情報を得ています。しかし、自分の仕事に関係するものや興味があるもの以外は、聞いたことも見たことも翌日にはほとんど覚えていません。人は、せっかく得た情報も、それを使うことがなければ記憶に留めようとはしません。しかし、ベーシックコースでのスピーチ実習のように、得た情報を活用する場面があればより多くのことを記憶しようとします。従って、職場でも朝礼など定期的に人前で話をする機会があれば、もっと色々と情報を集めようとするでしょう。そして、どんな話題にしようか、その話題をどのように話そうか、など色々と考えるはずです。
また、人に聞いてもらう話をしようとすれば、話す話題を見つけるために常に情報を広く集めようとするので、物事に対する観察力も磨かれるでしょう。見つけた話題をいい話に仕上げるために思考力や洞察力も鋭くなっていくはずです。つまり、人前で話をすることは、自身の視野を広げ、思考を深くすることに繋がるのです。人前で話す機会は、職場であれば、朝礼や定期連絡会など、少ない努力で作れます。在宅勤務が定着している場合でも、Webを通して開催できますね。ぜひそういう機会を敢えて作っていただきたいと思います。



◎目線があがる

ところで、人前で話すことには、もう一つよい効果があります。それは、少しでもいいことを言おうとする、ということです。人は日常に没入していると、現実的なことしか意識しないので、視野は狭くなり、考え方も自分中心のものになるでしょう。しかし、前述のように、自分の考えを人前で表現する場があれば現実的な話ばかりもしていられません。教訓的なものであったり、ポジティブなものであったり、何れにしてもいい話をしようとします。そうした話をし続けることで、その考え方が自らにも浸透していきます。その結果、以前よりも良いものの考え方が身についていくようになるのです。こうして、人前で話すにつれて、考え方が人に良い影響を与えるものに変化していきます。そういう人が職場で増えていけば、きっと職場の雰囲気、風土もポジティブなものになっていくのではないでしょうか。




◎あがり症が改善する

そして、人前で定期的に話す機会があると、何度も話をすることであがり症も改善されていきます。但し、注意すべきことは、単に場数を踏むだけではあがり症は思うようには改善しません。話す毎に以前よりも良くなった点や次に話す際の課題などを考えながら少しずつ成功体験を積むことで、あがり症は改善していきます。くれぐれも小さくていいので、話す度に成功実感をつかむことを心がけてください。そうすれば、必ずあがり症は抑えられていきます。


ここまで述べてきたように、
・人前で話す場があることで、広く情報を集め、深く考えるようになります。
・その考えは人にいい影響を与えるものになっていくでしょうし、それを口にすることで自身の価値観として定着していきます。
・人前で話す場数を踏むことで、あがり症が改善され、話す態度も落ち着いた堂々としたものになっていきます。
まさにいいことずくめですね。是非皆様も、職場などでお互いの考えを述べ合う定期的な場を作ってみてはいかがでしょうか。



★話し方を学びませんか?


今回お話したことは一人で実行できれば素晴らしいのですが、実際には話が苦手な人が改善努力を一人で続けるのはとても忍耐を要することなのです。日本話し方センターのベーシックコースでは、話が苦手な人が集まってお互いに切磋琢磨し、刺激を受けながらあがり症や話し方の改善に取り組んでいます。こうしたトレーニングの場は、苦手なことを改善する上でとても効果があります。
ぜひ受講者の声を参照の上、受講をご検討ください!

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